https://www.kobe-u.ac.jp/ja/news/article/20260218-67596
飲食店などを原則屋内禁煙とする法律(改正健康増進法)が2020年4月に全面施行されたことにより、禁煙飲食店の割合がやや増加したことが確認されました。また、東京都と千葉市による条例(受動喫煙防止条例)により、禁煙飲食店の割合がさらに増加していたことが確認されました。
受動喫煙(他人のタバコの煙にさらされること)による健康への悪影響を減らすため、2020年4月に飲食店などを原則屋内禁煙とする法律(改正健康増進法)が全国で全面施行されました。しかし、この法律は、既存の小規模飲食店に、20歳未満の子どもをタバコの煙にさらさないなどの条件を満たせば、喫煙しながら飲食できる設備の設置を一時的な例外として認めています。この例外により法律の効果が不十分にならないように、東京都と千葉市では飲食店の禁煙化を一層促すための条例(受動喫煙防止条例)を同時期に施行しました。そこで、本研究チームは2016年~2022年のグルメレビューサイトの掲載情報を用いて、法律と条例の効果を評価しました。
その結果、法律・条例の施行直前と比べた施行直後の全国の禁煙飲食店の割合は、改正健康増進法施行により5.7%ポイント上昇したと推計されました。また、同時期に条例を施行した東京都と千葉市においては13.5%ポイント(このうち条例の効果は+7.8%ポイント)上昇したと推計されました。2022年12月時点の禁煙飲食店の割合は、レストランで68.3%、カフェで70.2%、居酒屋で32.8%、バーで25.0%と推計されました。
この研究から、法律・条例の全面施行により禁煙飲食店の割合がやや増加したことが確認されました。一方で、例外措置などにより、喫煙できる飲食店が依然として多い可能性も示されました。受動喫煙の機会をより減らすためには、例外をなくすことや法令を守ってもらうことが重要です。